白猫の部屋

塗り絵など趣味についてのブログ 映画や読書の感想

戸田恵梨香と断捨離

最近、断捨離ネタばっかですが…
それだけ我が家は物が多くてどうにもならん家だったのですよ( ; ゜Д゜)
やっと物がかなり減ってスッキリしてきたけど、それでも食器や謎の置物?がまだまだある💧

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そんななかテレビで戸田恵梨香さんが断捨離について熱く語っていました。
しかも、断捨離をしてから朝ドラのヒロインに決まったようですね❗
家具から気に入っていた洋服まで今の自分に合わないと思った物はすべて捨てていったとか。男前すぎる!
芸能ネタに疎い私からすると、戸田恵梨香さんは同年代の綾瀬はるか深田恭子と比べると地味な印象しかありませんでした(申し訳ないけど)
でも最近、なんかキレイになった?ように見えて目にとまるようになってきました。
もし、20代の頃と同じような格好をして演技をしていたら消えていたでしょう😱

男にしても女にしても30歳は鬼門だと思います。20代の時の服は似合わなくなってくるし、人間関係も変わってくるし、いつまでも同じ価値観だと古い人間になっていくし、それらを一旦リセットして再出発する年齢ではないでしょうか。それができるかどうかで今後の人生も変わってくるのかもしれませんね。

私も戸田恵梨香さんを見習ってもう少し断捨離を頑張ってみようと思います😄

「万引き家族」と家

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家族とは何かと考えさせられる作品だった…なにより貧困家庭や虐待の描写がエグい!

①とにかく家が汚い
物が多すぎる。家族が多いとはいえ全部、使っているのか謎。しかも、汚い(*_*)
庭木が茂って昼間でも暗い。ナメクジがいそうなジメジメ感。風呂もアカとカビだらけで何か出そう…。てか、貞子も住んでるでしょ!

②趣向品大好き
大量の空き缶と競馬新聞、酒、タバコ、ギャンブルに目がない。大人3人がそれを嗜んでいたら月いくらかかるのやら。タバコと酒代だけで月3~4万は消えているのでは?

③ダメ男、ダメ女家系
治も典型的なダメ男だが、ユリの母親も典型的なダメ女。母親より女を優先する毒親感が漂う。ユリの母親みたいなタイプが若くしてデキちゃった婚をして、DV男を連れ込んで子供を虐待する。アパートの廊下の積み上げられたオモチャやゴミが生々しい。テレビに出てくる子供を虐待死させた住民のアパートもあんな感じだから、ユリの今後が心配…

④道徳観が欠如している
貧困で万引きをするから仕方ないのか、とにかく理由が滅茶苦茶。駄菓子屋のジィちゃんにバレた時の言い分が「ユリにはまだ早い」。そんなんだから地域のコミュニティから排除されて孤立すんのよ( ; ゜Д゜)!だれかに助けを求めることもできない窮地を招いているのは自分自身だと気がつかない。

万引き家族」を観ていて子供の頃、遊びに行った同級生の家を思い出していました。子供にとって誰かの家に行くのはちょっとした冒険でワクワクしたものです。
同級生の中で“難アリ”な子の家は「万引き家族」のように雑然とした家が多かったです。猫を多頭飼育して家がボロボロだったり、親もなんか変だったり…正直、また行きたいと思うような家ではなかったです。
逆に優等生だったり、クラスの人気者の家は綺麗なことが多かったです。兄弟が多くて物も多い家でも、そこそこ片付いていて「万引き家族」のような“どんより感”はなく、アットホームな感じがしていました。
しかし、モデルルームのように綺麗でもハリゴテ感のある冷たい家もあります。そういう家は両親が立派な仕事をしていても、道徳観が欠如していました。子供の友達をあからさまにランク付けする、親の仲が悪い、黒い噂が絶えないなど裏では問題だらけの家庭が多かったです。

子供の頃は家に興味がなかったけど、大人になると家の雰囲気と住民は密接に繋がっていることに気づかされます。家相や風水も案外、バカにできない(^_^;)
是枝裕和監督の「万引き家族」は子供の時に体験した嫌な家庭のザワザワ感を思い出す作品です。監督の人間観察力には脱帽させられます。

断捨離は疲れるでござるよ

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断捨離した後ってなんて気持ちいいのかしら✨

祖父母の家の断捨離がかなり進んでスッキリした!
いやぁ~昔の人は物を溜め込みすぎだよ。特にばぁちゃんが物を捨てないから家がヤバいことになってた🏚️‼️

業者に頼む余裕もないし、思い出の品があるから自分達だけでしたけど…
ばぁちゃんを見てて片付けができない人間の特徴がいくつかあることに気がついたのでまとめてみました。これは自分にも当てはまる部分があるから、かなり痛い(^_^;)

【多すぎアイテム】
①服、下着多すぎ
昔、気に入っていた服や高かった服をなかなか捨てない。流行も変わるし、自分も変わるからとっておいても無駄!
下着もボロなのにしつこく着るから新しい物と入れ替わることがない。気がついたらその新品の下着も黄ばんでサイズが合わなくなっているという…

②プラ鉢多すぎ(趣味アイテム多すぎ)
もともとガーデニングが趣味だったこともあり、それ関係の物が多かった。しかも、枯らすことも多かったせいで鉢の量も半端ない。特にプラ鉢は劣化しやすく、すぐにゴミになる。

③100均アイテム多すぎ
なぜかダイソーのアルミホイルが大量に出てきた!何をするつもりだったんだ⁉️ラップはよく使うけど、アルミホイルはあんまり使わないだろ!しかも、白くなって貼り付いて使えないし!
そもそも100均のアイテムは使いづらい、質も良くない中途半端な物が多いからゴミになりやすい。

④うちわ、タオル、段ボール、紙袋多すぎ
粗品で貰った品々を使わないでとっておく。適当なところで使わない、捨てないから溜まってゴキの家に…

⑤布団多すぎ
昔は親戚がよく泊まりに来ていたから必要だったけど、今はそんなことはないからただのゴミ。金をかけて買ったから捨てたくない、まだ使えると言って年寄りは捨てたがらない。そんなダニやシミだらけの布団、誰が寝るか!


【物を溜め込む原因】
①新しい物を買ったのに、古い物を捨てない
まだ使えそう、誰かにあげよう根性で持ってるパターン
買い換えたということは何か不都合があったからで、そういう物は今後も使うことはない。貰ってくれそうな人を探すのも面倒だし、他人もそういう物は欲しがらない。リサイクルで売るか、捨てるほうが手っ取り早い。

②収納大好き
増えた物を処分する発想がないから、とにかく収納グッズに入れてなんとかしようとする。それでも足りなくなると、さらに倉庫や土地を買ってなんとかしようとする。

③高い物、新しい物を使おうとしない
これも貧乏根性の成れの果て。せっかく高い圧力鍋を買っても使わないと劣化するし、ガスからIHにした時点でもう使う機会は永遠に来ない。

④片付けないくせに家具にこだわる
しっかりした家具は長持ちするけど、年を取った時に厄介なことになる。家具によっては使いづらい、重たいと感じるようになって物置小屋の肥やしになる。家具にも流行があって、やはりタンスにしてもキッチンカウンターにしても最新の物が使いやすいことが多い。使いづらい、収納しづらいと物をそこら辺に置くようになる。しかも金をかけて買った家具は捨てづらい気持ちにさせるから、なかなか買い換えようとしなくなる。十分に使いこなせない家具を持つぐらいなら、そこそこの値段の物を買って、その時々で買い換えるほうが無難なのかもしれない。資産としてアンティーク家具を持つなら別だけど
→てか、家具を買い足す前に物を減らせよ\(^o^)/

⑤タイミングがわかっていない
時代の流れや家族構成の変化で要るもの要らないものも変わってくるのに、それを理解していない。もう泊まりにくる人がいないなら少しずつでも布団を処分すればいいのに、それを怠っているうちに年老いて体力、気力もなくなって何もしなくなる。結果、下の世代が片付けることに…

話し合い?そんなもの無しだ!強行突破だ🇺🇸

ばぁ様のように若いときから捨てられない性格で年を取った相手の場合、「ワシらが死んでから片付ければいい」と無責任なことを言い放つだけなので、
そういう相手にはトランプばりの強硬姿勢を示すしかないです。マジで
物を捨てるのも無料(タダ)の時代じゃないし、皆、年老いて捨てるのが大変になってくる。
自分が介護が必要になったり、施設に入るようになったら、どのみち物を減らすことになる。
などなど、圧力をかけまくって諦めさせるしかない!
まぁ…結局、ほとんど勝手に捨てました。しかも、無くなっても気がついてないことが多かった⁉️人間、自分のキャパを超越した物に関してはほとんど覚えていないということですわ(°Д°)
前からケガや火事の原因になったらヤバいと思っていたから、ここでスッキリさせられて良かった、良かった(´-ω-`)

デジタルタトゥー🐉3話

キラキラ女子の闇

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話の内容はザックリ言うと、冴えないOL加代と女性議員(矢田亜希子)の対決

しかし、現代社会の闇が凝縮されていて見てて心地いい
民放の恋愛・不倫、医療ものが見飽きられている時代に、NHKはぶっこんだものをよく制作すると感心するよ!
進撃の巨人ガンダムとかアニメにも力を入れているみたいだし、くだらない“お笑い番組”は民放に任せていい番組を放送していただきたい。
お笑い放送するんだったら受信料払わねーぞ(°Д°)💢
いや、真面目に

今回のドラマの核心は「虚栄」
人は心に大なり小なり虚栄心を飼っているものだけど、それが暴走したら取り返しのつかないことになる。
SNSはまさにその坩堝で、色々な虚栄に満ち溢れている場所だと思う。
子供の写真を自己満足でアップする親、自撮りしまくりの女の子、バカをして注目を浴びようとする男、それは全てデジタルタトゥーとして未来永劫のこるものだと意識している人は少ない。このドラマはその怖さを再認識させられる。

加代も奨学金を払ってまで大学に行って就職したけど、給料も冴えない、スキルアップの見込みもない。結婚話どころか、上司と不倫して貴重な若い時期を無駄にしている。現実世界ではとことん悲惨だけど、ネットではキラキラのセレブ女子のふりをして虚栄心を満たそうとする。
女性議員の中西あや子も「子供を産まない女性は非国民」発言をしてわざと炎上させたり、やっていることはおバカなYouTuberと大差ないことをしている。完璧な女を演じているけど、中身は学歴を詐称してまで自分を良くみせたいという虚栄心の塊だった。
結局、二人ともその虚栄心のせいで自滅することになる。
「人を呪わば穴二つ」とはこのこと💧

加代の言う通り、美人かブスか、金があるか貧乏かで生き方も変わってくる。
でも、虚栄心を持て余して下手なことをすると元も子もないことになる。それだけ、人間にとって虚栄心とは厄介なものなんだと思う。

アイ トーニャ!

人生にはそれぞれの真実がある
人生は勝手に転がってゆく

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トーニャが最後に語った言葉
人生、輝かしい時は一瞬で、転落し始めたらどうにもならないという事実
特にトーニャのように労働者階級で親族にマシな人間がいない場合、それが如実で転落したら自分を見せ物にしたり何でもするしかないというキツい現実が待っている。
これがセレブのお嬢様だと適当なところで金持ちに嫁いだり、なんちゃって事業でもするんだろうけど…

トーニャの通うスケート教室の子供達なんか毛皮のコートを着て来ることが当たり前で、トーニャは父親が仕留めたウサギで毛皮のコートを作るのがやっとの家庭💧
それは大人になっても変わらずで、衣装を買うお金がないから自分で全部手作りして大会に出場していた!しかし、その衣装も審査員にバカにされてしまう😢

更衣室に帰って審査員に対する不満と衣装が買えない不満をコーチにぶちまけるトーニャ
それを聞くゴージャスな毛皮を着たコーチのダイアナ…嫌味か!
もう富裕層と貧困層の絶望的なまでの壁をこのシーンで感じてしまう(-_-;)

母親ラヴォナも典型的な毒親で暴言、暴力の虐待は当たり前
娘を励ましに来たのかと思ったら、ボイスレコーダーを仕込んで事件のことを聞き出そうとするゲスっぷりを発揮!母性本能やら母性愛なんざ幻想だと思い知らされる自分勝手な女です。

そんな毒親に育てられたトーニャは、DV男のジェフと結婚します。そして、その友達のショーンもどうにもならないクズ
→映画だとこの男がナンシー・ケリガン襲撃事件の主犯ということになっています。

登場人物でまともそうな人間はコーチのダイアナぐらい…

人付き合いをしていくと、なんとなく自分のマイナスな部分が似ている人と会うことがあります。
そして、そういう人間とは馬が合うことが多いはず。でも、そういう関係は悪い部分を改善することなく、事態をますます悪化させることもあります。
ナンシー・ケリガン襲撃事件はその集大成のような気がします。バカが集まったらある意味、最強!

親から受け継いだDNAもさることながら、産まれた環境がマイナスだとまともな人間すら選べなくなるのか。プラスな経験が多いと自分にプラスになる人間しか選ばないけど、トーニャのようにマイナスな経験が多いとそれを共有して共依存のような関係しか築けなくなる。そして、ますますドツボにはまる。しかも、アルコールやタバコの依存症のようになかなか治らないから厄介。
母親と娘の関係に焦点を当てると、ただのおバカなフィギュアスケーターの物語とは言いきれないです。

今では当たり前になったホップな演技と曲を取り入れるなど、トーニャの先見性にも感心させられます。彼女のスケートへの情熱と才能は本物だったはず。
結局、自分のまわりにゴミを置くようなことをして、才能も将来も腐らせてしまいました。人間関係について考えさせられるいい映画だと思います。

とりあえず、DV男と毒親はさっさと断捨離しよう!

ファントム・スレッド

令和時代がとうとう幕開けしました🎊
次の元号まで生きているかどうかわからないけど、大好きな映画や漫画をこれまで通り楽しんで生きていきたいと思います!

令和最初のGWに観た作品「ファントム・スレッド
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舞台は1950年代のロンドン

簡単に言えば、冴えないウェイトレスのアルマとファッションデザイナーのレイノルズが出会って運命の歯車が狂い始める物語

※ネタバレ含む


田舎娘のアルマがレイノルズによって洗練された女性に成長していくまではいいけど…
所詮は田舎娘、食べ方が汚い、食器を使う時の音がうるさい。洗練されたマナーが身についているとはいえない有り様。こういうところに生まれが出るからキツい💧
その姿に嫌気が差したレイノルズは、いつも通り姉のシリルに頼んで別れるように仕向けてもらおうとします。
※レイノルズは付き合っている女に興味がなくなると、いつも姉に協力してもらって別れることを繰り返していた(クズすぎる)

最初はラブラブだったのに冷たくなっていくレイノルズとの関係にアルマは不安になります。
彼女が思いついた作戦は毒キノコを食べさせて、レイノルズを半殺しにすること🍄レイノルズは毒キノコのおかげで嘔吐しまくり🤢生死をさ迷うことに
しかも、アルマの目的はただの憂さ晴らしではなく、弱ったレイノルズを看病して自分を“必要な存在”だと思わせること😨!
作戦は見事に成功し、二人はゴールイン⛪

なんだこれは!下手なホラー映画より怖ええっ!!

「男に尽くす女」ってのはなんでこんなにも面倒くさいんだ!
とりあえず慰謝料もらってサイナラ、仮面夫婦で上等、そういう女のほうがサッパリしてていいぞw
尽くす女が面倒くさいところは相手に“気持ち”という見返りを求める、“愛”という名の押し付けをする、この二つだと思います。
アルマもそれをしてレイノルズに嫌われてしまいます。女がやってしまいがちな過ちをしまくるアルマ、心の狭いレイノルズ、もうどっちもどっちな感じ…

結婚したのはいいけど、二人の仲はまたギクシャクし始めます。レイノルズは結婚したことを後悔するように。
高級ファッションの華やかな世界とアルマの夢見る生活臭のする“幸せな夫婦生活”は対極な存在です。
姉シリルに支えられながらレイノルズは自分の美の世界観を築き上げ、それを守ってきました。繊細で神経質な性格じゃないと上級な奥様方が満足するものは作れなかったでしょう。そこでは生活臭は邪魔でしかないのです。

アルマは再び毒キノコを作ってレイノルズを半殺しにしようとします🍄
毒キノコオムレツを楽しそうに作るアルマ…そして、それを知りながら食べるレイノルズ!?

なんだこれは!新たなSMかい!!

毒キノコを食べて看病されてから何かに目覚めてしまったレイノルズ…もはや女王様に調教された犬のような男になってしまいました。
アルマの凄いところは、これまでの女のように簡単に捨てさせなかったことと、レイノルズを逃がさず上手く調教したことです。
ある意味、女の鏡だ!アルマ(;´∀`)

レイノルズは母親が再婚で着るウェディングドレスを作った過去があります。そこから彼のデザイナーとしての人生はスタートしました。
どうやら母親は出ていき、姉に育てられたようです。アルマに看病されるなかで母性を感じたのではないでしょうか?

さらに仕事も陰りがみえるように…
1960年代はオートクチュールから既製服が主流の時代になり、流行も目まぐるしく変わるようになっていきます。
時代の流れと老い、レイノルズのデザイナーとして人生も危うくなり始めていました。
そこにアルマの“母性愛”、弱くなった自分をさらけ出して癒して欲しいと思うようになっても無理はないのかも。

アルマの独占欲とレイノルズのマザコン願望、お互い叶えられてメデタシ、メデタシな内容でした。
ファッションの世界を描いた話でもあり、素朴で冴えない田舎娘が夢を叶えていくストーリーでもあります。
ありふれた恋愛話より、よっぽど役に立つ映画だと思います。彼氏を落としたい人はこれを見たら参考になるかも…
男性諸君も「尽くす女」って可愛くていいとか思うかもしれないけど、そういう女はアルマみたいに実は「男をコントロールして意のままに操りたい」願望が強くて、自分の夢を叶える為に何でもしちゃう怖い女かもしれないことをお忘れなく!

結婚前や新婚ホヤホヤのカップルが観たほうがいい映画だと思います👰
もうすぐジューンブライドだしね♥️


気になる相手は弱らせてから落とせ🍄

「ビッグアイズ」と孤独な子供時代

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1960年代に大ブームになった絵とキーン夫妻の物語

妻のマーガレットは才能はあるけど商才はない、夫のウォルターは才能はないけど商才はある

ウォルターは
「女は舐められるから自分が描いたことにしたほうがいい」
とマーガレットをなだめて絵を“自分のもの”にしてしまいます。彼女が得るはずだった名声や富を独占していきます。

芸術的なレベルの虚言癖こそ彼の武器。とにかく話をでっち上げるのが上手い。そして、パフォーマンスも大げさで押しも強い、営業や詐欺師としては一流です!

絵は金持ちがリビングに飾る物だった時代に、ポストカードやポスターを量産して一般庶民でも手に取れるようにしたことも、この絵が流行した要因だったようです。

絵が売れるにしたがって、ウォルターは自ら築き上げた虚像を死守することに腐心していきます。
子供に母親が絵を描いていることを内緒にしたり、妻から友達を遠ざけたり見事なDV夫に成り果ててしまいました。
皮肉なことに絵も売れるほど、「安っぽい」と酷評されるようになっていきます。

そして、最後は妻に嘘をばらされてあっけなく撃沈してしまいます。その後、極貧生活のなか死亡。口先男として哀れな末路を歩むことに

しかし、惚れた男にとことん尽くして言いなりになってしまうマーガレットもある意味、病的な人間です。
ウォルターの幼少期も明るい感じがしませんが、マーガレットも子供時代に何か問題を抱えていたような雰囲気がします。影のある者同士が惹かれ合って、最悪な結末になってしまったんだと思います。
→もしかしてアダルトチルドレン

映画のなかで最初に絵を買ったマダムの言葉がとても印象的でした。

マダム「ねぇ、この子見てよ。なんだか凄く悲しそう…」

男「貧しくて?」

マダム「孤独だからよ」

このマダムは絵の女の子に昔の自分を重ねたんでしょう。一見したら派手で社交的でも心のなかは孤独なままなんだと思います。人はどんなに綺麗な絵でも自分とシンクロしないと惹かれないものですから。
酷評する人間もいたけど、マーガレットの作品にはそれなりのパワーとメッセージ性があったんだと思います。

商売としての絵、精神としての絵
両方とも見れて楽しい映画でした。

60年代のファッションやインテリアもこの映画の見所
かわいい(*^^*)

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しかし、気になるのは娘との関係
娘より男を優先したり、新興宗教(エホバの証人)にハマったりと…このあとグレてなきゃいいけど(^_^;)